・営業の必要性
賃貸人の営業の必要度が切実であり正当事由があるとした事例も多くあ
ります。
ただし、最近では、「賃貸人の必要度が望ましい程度」のケースが多く、正
当事由ありとされた事例もありますが、否定された事例も多いです。
・新賃貸人
他人が賃借居住中であることを知りながら買い受けた新賃貸人の明渡請
求は、賃借人の居住の安全が害されるおそれが生じるので正当事由の判
断においては否定的に解されていますが、認められた事例もあります。
・売却の必要
経済的に困窮した賃貸人が賃貸建物を空家として売却、または再賃貸を
希望する場合は、この理由だけでは正当事由は認められていませんが、賃
貸建物に対する強制執行を免れるために空家とし高価に売却し弁済にあて
る必要がある場合で、移転料を支払うときは認められています。
・大修繕・改築の必要
建物が老朽化したこと、および建物の大修繕・改築の必要があることは
正当事由判断の要素となり、建物の効用損失の程度と大修繕・改築の必要
性とが重要な意味をもちます。
老朽化が進んでいるが朽廃直前ではない場合は立退料を条件に正当事由
を認めています。
・敷地の有効利用・再開発の必要性
都市開発法による再開発であれば正当事由は認められやすいといえます
が、民間開発業者による私的な再開発は正当事由とはなりません。
